介護施設の種類を知ることは、親に合った施設選びの第一歩です。というのも、施設ごとに「入れる条件」や「できること」が違うからなんですよね。
たとえば、「すぐに入れると思って特養を希望したけど、要介護度が足りずに断られた」とか、「民間施設にしたら費用が予想以上に高かった」なんてケース、実際によくあります。
最初に種類と特徴を押さえておけば、「あとから後悔」がグッと減ります。
本記事では、【2025年最新版】の施設一覧を一気に整理していきます。
- 介護施設の種類は大きく分けて9種類以上
- それぞれ目的・入居条件・費用がまったく違う
- 最初に全体像を把握することで、親に合った施設を選びやすくなる
介護施設の種類一覧と特徴【2025年最新版】
介護施設は、大きく分けて公的施設と民間施設あわせて9種類以上あります。
施設ごとに、入居条件・提供サービス・月額費用がかなり違うため、まず全体像を知るのが先決。
- 介護施設の種類は【公的施設4種+民間施設5種】が主流
- 特養・老健・有料老人ホーム・グループホームなどが代表例
- 要介護度・費用・サービス内容で大きく分類される
ざっくり分けると、次のような分類になります。
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- 特別養護老人ホーム(特養):要介護3以上、費用は安め、人気高
- 介護老人保健施設(老健):リハビリ中心、在宅復帰目的
- 介護医療院:医療ニーズの高い方向け
- 軽費老人ホーム(ケアハウス):低所得の自立・軽介護者向け
特養と老健の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

- 介護付き有料老人ホーム:24時間介護あり、費用はやや高め
- 住宅型有料老人ホーム:介護は外部利用、比較的自由度が高い
- 健康型有料老人ホーム:自立者限定、介護が必要になると退去
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):バリアフリー+安否確認付き
- グループホーム:認知症の方向け、少人数制の家庭的な施設
このように、それぞれの施設は目的も生活スタイルも大きく異なります。
次の章では、「どの施設がどんな人に向いてるのか?」をタイプ別に整理してみましょう。
どの施設がどんな人に向いてる?タイプ別早見表
施設の種類がわかっても、「じゃあうちの親はどれに合ってるの?」って、次に迷うのがここなんですよね。
実際、施設ごとに“向いている人・向いていない人”の傾向はハッキリしています。
ここでは、要介護度や認知症の有無、自立レベルなどを基準に、施設との相性を“パッと見で判断できる”早見表形式で整理しました。
まずはここで、ざっくり方向性を掴んでください。
- 要介護度・認知症の有無・自立度によって向いている施設が違う
- 特養は要介護3以上/グループホームは認知症に特化
- サ高住・住宅型は「比較的元気な方向け」
結論から言えば、「親の状態に合った施設」を選ぶことが、介護生活の満足度を大きく左右します。
なぜなら、たとえばまだ元気な方を“重度介護者向け施設”に入れると逆にストレスになったり、認知症の症状があるのに“自由度の高い住宅型施設”を選んでしまうと安全性が心配になったりするからです。
以下の表に、代表的な介護施設と「こんな方におすすめ」の関係性をまとめました。
【タイプ別早見表】
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状況・特徴 | 向いている施設 | 備考 |
---|---|---|
要介護3以上、重度介護が必要 | 特別養護老人ホーム(特養) | 公的で費用が安め。待機期間に注意 |
リハビリで在宅復帰を目指したい | 介護老人保健施設(老健) | 短期利用が中心 |
医療処置が日常的に必要 | 介護医療院 | 医療ニーズの高い方向け |
認知症の診断がある・少人数が落ち着く | グループホーム | 認知症専門/定員9名など家庭的な環境 |
自立or軽度の介護が必要 | サ高住/住宅型有料老人ホーム | 安否確認・食事付きなど暮らし重視 |
将来に備え、今は元気なうちに入居 | 健康型有料老人ホーム/シニアマンション | 介護が必要になると退去の場合あり |
手厚い介護+安心の生活環境を望む | 介護付き有料老人ホーム | 医療・介護体制が整っていて安心 |
実際、私の親も「足腰が弱くなってきた+軽い物忘れあり」という状態で、「手厚い介護」も「医療の対応」も必要だったため、有料老人ホームではなく老健を選びました。
入居中にリハビリもできて、無理なく在宅復帰への準備ができたのは大きかったですね。
こうしてタイプ別に見ておくことで、見学や問い合わせの段階から迷わず動けます。
介護施設の選び方ガイド|親に最適な施設を見つける方法
「種類は分かった。でも、実際どう選べばいいのか…」ここが一番むずかしいし、悩むところですよね。私も何度も迷いました。
施設選びで大切なのは、“見た目の良し悪し”じゃなくて、「本人の状態に本当に合っているか」なんです。
ここでは、実際に私が施設選びで重視したポイントと、「親にとってベストな選択肢」を見つけるための考え方を、わかりやすくお伝えします。
- 施設選びで失敗しないためには「本人の状態」を軸に考える
- 要介護度、認知症の有無、家族の支援状況が重要な判断材料
- パンフレットだけで決めず、見学や相談を必ず行うべき
結論から言えば、施設選びで失敗しないためには「親の状態」を冷静に見つめることが大事です。
施設の評判や設備の良さももちろん大切ですが、もっと大切なのは本人にとって居心地がいいかどうかなんですよね。
たとえば、私の親は「要介護2、足腰が弱く、軽度の認知症」という状態。
見学に行った有料老人ホームは豪華で魅力的でしたが、実際には「医療体制」がやや心もとないと感じました。
そこで、リハビリ体制もあって医師が常駐している“老健”を選んだんです。
この「必要なケアにきちんと対応できるか?」が、施設選びの基準になりました。
- 要介護度・認知症の有無 → 入居条件に合う施設か?
- 医療ニーズやリハビリの必要性 → 医師・看護師の常駐体制は?
- 家族の関わり方 → 通いやすい?急な呼び出しに対応できる?
この3つをもとに、「いくつか候補をピックアップ → 実際に見学・相談 → 比較検討」という流れが鉄板です。
次は、さらに踏み込んで「各施設のサービス・費用・条件の違い」を具体的に比較していきますね。
サービス内容・費用・入居条件を比較
施設をいくつか見てくると、自然と気になるのが「ここ、いくらかかるんだろう?」という費用の話。
同じ“介護施設”でも、実際には月々の料金や入居条件にかなりの差があるんですよね。
ここでは、代表的な施設ごとの費用・サービス・条件の違いをまとめて比較してみましょう。
見学前に把握しておけば、「思ってたのと違った…」という失敗も減らせます。

- 介護施設の月額費用は【特養:12〜16万円/老健:8〜15万円/有料:10〜30万円/グループホーム:15〜20万円】
- 特養や老健は要介護度などの入居条件あり
- サービス内容・医療体制・自由度は施設ごとに大きく異なる
結論から言えば、施設の種類によって費用感もサービス内容もバラバラです。
入居条件が厳しい代わりに費用が抑えられる施設もあれば、自由度は高いけどコストも上がる施設もあります。
☑️ たとえば、特別養護老人ホーム(特養)は月12〜16万円が目安。安価なイメージを持たれがちですが、個室タイプや加算がつくとそれなりの金額になります。
しかも入居には要介護3以上が原則条件。さらに待機者も多く、すぐに入れるとは限りません。
☑️ 介護老人保健施設(老健)は、8〜15万円前後。多床室なら10万円を切るケースもあり、コスパ面では優秀。
ただし、在宅復帰を目指す短期利用が前提の施設なので、「終の住処」とはちょっと違います。
☑️ 有料老人ホームは幅が広く、月10〜30万円が相場。介護・医療体制がしっかりしている施設もあれば、見守り中心のところも。
自由度の高さと引き換えに、費用も高めになりがちです。
☑️ グループホームは、認知症の方が対象で、費用はおおよそ月15〜20万円。
少人数制で家庭的な雰囲気ですが、医療体制はあまり充実していないため、健康状態によっては別の選択肢が必要になるケースもあります。
施設別 比較ポイント一覧
施設名 | 月額費用(目安) | 入居条件 | 特徴 |
---|---|---|---|
特別養護老人ホーム | 12〜16万円 | 要介護3以上 | 低価格・手厚い介護・待機長め |
介護老人保健施設 | 8〜15万円 | 要介護1以上 | 医師常駐・リハビリ重視 |
有料老人ホーム | 10〜30万円 | 自立〜要介護まで対応可 | 幅広い/自由度高め/費用差大 |
グループホーム | 15〜20万円 | 認知症+要支援2以上 | 少人数・家庭的/医療体制△ |
このように、「何が必要か」を整理してから比較に入ると、自然と選ぶべき施設が絞られてきます。
次では、よくある誤解──「特養=無料?」「民間=高すぎ?」といった“思い込み”の落とし穴を整理していきます。
よくある誤解とその真実|特養は無料?民間は高すぎる?
介護施設について調べていると、「特養は無料で入れる」「民間施設はお金持ちしか無理」って話、耳にしませんか?
私も最初そう思ってたんですが、実際に調べてみるとその認識、けっこうズレてたんですよね。
ここでは、よくある3つの誤解について、「それ、ホントに正しいの?」という視点で事実と向き合ってみます。
「勘違いで候補から外してたけど、実は合ってたかも」──そんな気づきがあるかもしれません。
- 「特養=無料」は誤解。実際には月8〜15万円かかる
- 「民間=高すぎる」も一部だけ。補助やプラン次第で現実的に選べる施設も
- “安さだけ”や“設備の豪華さだけ”で決めると後悔しやすい
結論から言えば、介護施設に関する“なんとなくのイメージ”は、意外と間違っていることが多いんです。
たとえば、「特養=無料」という話。実際には月8〜15万円はかかります。
確かに他の施設に比べて安いですが、「無料で安心して入れる」というほどではありませんし、待機期間も1年超えがザラなんです。
逆に「民間施設=高すぎて無理」という声もよく聞きますが、これも一概には言えません。確かに、月30万円以上するような豪華な施設もあります。
でも中には、10万円台で暮らせるコンパクトな施設や、自治体の助成を使えるケースもあるんです。
私が相談したケアマネさんも、「条件さえ合えば、民間でも意外と手が届く施設ありますよ」と言ってました。
もうひとつ、ありがちな誤解が「設備が豪華=良い施設」。でも実際は、介護の質やスタッフの対応がしっかりしてるかの方が大事だったりします。
見学時に「雰囲気が良いか?」「現場の方と話ができるか?」をチェックする方がよっぽど重要です。
介護施設って、思い込みだけで判断すると“本当に必要な選択肢”を見逃してしまうことがあります。
次は、実際に介護施設を選んだご家族の体験談をもとに、現場のリアルを見ていきましょう。
介護施設を選んだ家族の体験談|満足度・失敗談も紹介
施設選びの情報って、どうしても「制度」とか「条件」とか、固い話が多くなりがちですよね。
でも実際のところ、「本当に参考になるな」と思ったのは、“他の家族がどうやって選んだのか”という体験談でした。
ここでは、私自身の経験を含めて、満足できたポイントと、今だからこそわかる失敗談をいくつか紹介します。
きっと、「自分のケースに近いな」と感じるものが見つかるはずです。
- 「見学の印象は良かったのに…」という失敗談もある
- 家族が施設を選んだ決め手・納得できたポイントが知りたい
- リアルな声から“注意すべき点”が見えてくる
結論から言えば、「施設に入れてから分かったこと」は意外と多いです。
だからこそ、リアルな体験談を知っておくと、後悔のない選択がしやすくなります。
私のケースをお話しすると──親が要介護2、足腰が弱ってきた頃でした。
本人はまだ自立心が強く、「なるべく自宅で」と言っていたんですが、転倒をきっかけに施設を検討することに。
最初に見学したのは住宅型の有料老人ホーム。雰囲気も良く、スタッフも丁寧で印象は良かったです。
でも、いざとなると医療体制が不十分で、通院が家族頼みになりそうだったんですよね。
その後、ケアマネさんと相談して、医療体制も整っていてリハビリが充実している老健に絞って探し直しました。
入居後は、スタッフさんがこまめに報告をくれたり、本人も落ち着いてリズムある生活が送れている様子で、結果的には満足しています。
一方、知人の話ですが、特養に入れたものの、想定よりも要介護度が軽く、まわりの入居者とのギャップで親がストレスを感じたということもありました。
「空きが出たから」と焦って決めた結果だったそうで、「やっぱり“合うかどうか”をもっと見極めるべきだった」と言っていました。
こうして体験談を集めてみると、“雰囲気”や“空き状況”だけで決めるのは危ないという共通点が見えてきます。
次では、そんな失敗を避けるために必要な「施設見学〜申し込みまでの具体的な流れ」を解説していきます。
施設見学から申し込みまでの流れ|やることチェックリスト
「この施設いいかも」と思っても、いきなり申し込みはできません。
介護施設は見学や面談など、いくつかのステップを踏んで入居が決まる流れになっています。
でも、私も初めてのときは「何から始めればいいの?」と手探りでした。
ここでは、スムーズに入居まで進めるために知っておきたい手順と、見学でチェックすべきポイントを、わかりやすくまとめました。
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- 施設見学は「できるだけ早め」に予約・同行が基本
- 見学時は「部屋・職員対応・生活の様子」を重点的にチェック
- 申し込み後は「面談・契約・入居準備」のステップを踏む
結論から言えば、施設選びは“見学がすべて”と言っても過言じゃありません。
パンフレットやネットの写真では分からないことが、現場には山ほどあります。
私も実際に見学して、「あ、ここは合わないな」と感じたことが何度もありました。
逆に、「建物は古いけど、スタッフさんの声かけが丁寧で好印象」なんていう発見も。
なので、まずは気になる施設は“複数見学して比べる”のが鉄則です。
- 入居者の様子(表情・雰囲気・清潔感)
- 職員の対応(あいさつ・声かけ・忙しさ)
- 部屋の広さ・明るさ・バリアフリー設計
- 共有スペース(食堂・浴室・トイレ)の使いやすさ
- スケジュールやレクリエーション内容
そして、気に入った施設があれば、次の流れで手続きを進めます。
- 見学・相談(家族同行が基本)
- 入居申し込み(申込書+介護認定情報など)
- 本人・家族との面談(状態確認)
- 契約・費用説明・重要事項確認
- 入居準備(持ち物・医療情報などの提出)
施設によっては「ケアマネージャーの紹介がないと見学できない」ところもあるので、事前に確認しておくとスムーズです。
焦らず、ひとつひとつのステップを丁寧に踏むことで、「ここなら安心して任せられる」と思える選択ができるはずですよ。
まとめ|親に合う介護施設、見えてきましたか?
介護施設の種類を知ることは、親に合った施設を選ぶための第一歩です。費用・サービス・入居条件は施設ごとに大きく異なり、「なんとなく」で決めると後悔のもと。
今回の一覧で方向性が見えてきたなら、次は地域や希望条件に合った施設を比較してみる段階です。
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